訪日観光客や労働者など様々な国から日本へやってきた人たちをごく身近な街でも見かけるようになって久しいですが、
話し方や服装、買い物の仕方や食事の方法などあらゆる場面で文化の違いを感じることも多い気がします。

異なる地域での社会的背景や日常生活における常識が大きく異なるのは当たり前ですが、
実は色の捉え方や解釈の仕方も異なることはご存知でしょうか。

例えば、日本では白や黒(灰色)が死や喪をイメージする色として一般的だと思いますが、
エジプトでは黄色、イランでは青、南アフリカでは赤が喪や哀悼の意を示す色として一般的だそうです。

またピンクは西洋文化において、女性や愛、赤ちゃんなどと結びつける色の印象があるかと思いますが、
中国では西洋の影響を受けるまではそもそもピンクは色として認識されていなかったため、あまり好んで使用される色ではないという意見もあります。

このような色の捉え方の違いから、日本では多くの人に共通して通じるものでも海外では全く異なる意味として捉えられる危険性があります。
もしグローバルなデザインを展開するとするならば、翻訳の問題だけでなく、デザインやカラーもターゲットにする国の文化を考慮する必要があるのです。

そういった点を考慮して展開を行っている身近な例で、フリマアプリで有名な「メルカリ」があげられます。
実は3カ国でグローバル展開を行っていたのですが、展開している各国(日本、アメリカ、イギリス)で同じサービスを単に翻訳するのではなく、ロゴデザインからWebやアプリのUIに至るまで全てのデザインを大胆に国ごとに変更しているそう。

(残念ながらイギリスでは思ったほどの利用が見込めず、2018年12月に閉鎖してしまったようですが、ここにも文化の違いが影響しているのかもしれません。)

上記のようにロゴだけを見ても、色だけ変更するのではなく、デザインの表現から全く異なるのはとても興味深く面白いです。
先述したようにメルカリはウェブサイトのUIも全く異なるので、気になった方は調べてみてください。

今回は文化の違いについて考えましたが、これはデザインがターゲットに合わせて複雑に変化するというとてもわかりやすい一例だと思います。
もちろんグローバルなデザインだけでなく、年齢や性別によってもデザインの好みや傾向は複雑に異なります。
私たちもクライアントから目的や与えたい印象について細かくヒアリングし、各ターゲットに対するデザインやカラーについて今一度考えてみる必要があるのではないかと思いました。