打ち合わせなどの場面で、クライアントからデザインの希望として「かわいい」というキーワードをよくいただきます。
しかし「かわいい」から連想するデザインのイメージは人によって様々です。
そのまま進行してしまうと的を外したものが出来上がるかもしれません。

そんなとき「かわいい」というキーワードに「対象」や「業種」などを掛け算していくことで
デザインイメージがどんどん具体的になり、同じイメージを共有しやすくなっていきます。

ある美容学校のDM制作について社外のデザイナーと話した際に
私が、『クライアントのデザイン希望としては「かわいくしたい」というリクエストが多いです』と説明してから実際の制作物を見せたところ、
そのデザイナーの思っていたイメージとは違ったのか、一瞬驚かれてしまいました。
しかし、そのあと『たしかに、「かわいい」×「高校生女子」×「美容」ならこうですね』と言って納得していただけました。

私の「かわいい」だけの説明では2人の間にイメージするものにズレがありましたが
「かわいい」×「高校生女子」×「美容」まで掛け算することでズレがなくなり一致しました。

私は普段の打ち合わせで、参考となるデザインイメージを提示しながら詳細を詰めていくことが多いです。
デザイナーでなくとも、出来上がりをイメージしやすくお互いに分かりやすいからです。
ただ、デザインの具体的なイメージがその場にないときでもこのように複数のキーワードを出していくことで、制作物の対象や目的を確認しつつ
クライアントの希望するデザインを知ることができると再確認しました。
また、どんなキーワードがいくつ出ても自分の頭の中からデザインアイデアを引き出してこれるようにアンテナを張っていたいと思います。