先日、東洋陶磁美術館にて行われている「特別展 マリメッコ・スピリッツ」に行ってきました。テキスタイル・ブランドとして知られるマリメッコですが、会場には「JAPAN」をテーマにした新作パターンをはじめ制作過程の紹介など興味深い内容で構成されておりじっくり見ることができました。

マリメッコのデザインといえば色鮮やかで独創的なパターンが有名ですが、パターンとは装飾に用いられる規則性のある図様や模様のことです。例えばドットは、まる一つだと単調なのに規則正しく並ぶとかわいくPOPになります。

パターン(模様)は当社が手がける紙面デザインでも使用します。
DMなどはその内容を訴求することが重要なためメインの役割とはなりませんが、パターンを取り入れることでデザインの単調さがなくなったり、目指すデザインのテイストに持っていきやすくなります。夏らしいデザインにドットやストライプのパターンなどはよく使用され、一般的にも浸透していて手軽に爽やかさを与えることができます。

また、ひとつのプロジェクトなどで多くの制作物を展開する際に、DM・名刺・ポスター・webなど、全てのデザインに同じパターンを使用すると統一感が生まれ、ひと目で同じプロジェクトのものだと理解させることができます。

私はパッケージががかわいくて買ってしまうチョコレートがあるのですが、そのデザインでは箱のベースデザインは一緒ですがそれぞれのフレーバーで使用されているパターンや色が違っており、同じチョコレートのバリエーションであることがわかりやすくなっています。パターンがかわいくておしゃれなので、パッケージを二次利用してアクセサリーなどにリメイクしているのをSNSでよく見かけます。

このように、パターンは脇役でアクセントを与えたり、主役としてビジュアルを引っ張っていったりと使い方は様々。またチェックやストライプなどのオーソドックスなものから、植物柄や幾何学模様などパターンを構成する要素もたくさんあります。
パターンはデザインをする上で制作物の印象を手軽に変えることができますが、それゆえにさじ加減が難しい…と感じます。そのことからか、「どんなパターンを」「どのくらいの分量で」「どのスペースに」と迷ってしまうこともよくあります。
この自由度の高いものをどのように制作物に活かし、商品や訴求内容とマッチさせるかもデザイナーとして大切にしていきたいところです。