MacOSで準備したファイルをWindowsで開く、または逆にWindows環境で準備したファイルをMacOSで開く、といったことがよくあります。
両基本ソフト(OS)の普及率を鑑みると特別に珍しいことでもありませんが、ファイルを横断時(MacOS→Windowsの場合)に注意しなくてはならないことがあります。

それは、文字コードの問題

MacOSで準備したファイル名をWindows上で確認した場合や、MacOSで準備したPDFやWord内の文字をコピーしてWindowsのテキストで貼り付けした場合に日本語部分が文字化けしていることがあります。

具体的に文字化けとは、2バイト文字=日本語の濁点が入力されたと思しき部分が「?」と表示されたり、かな/カナ文字と濁点部分が分離されて表示される現象です。

 正常表示例:「ジ、ダ」
 不調表示例:「シ??、タ??」あるいは「ジ、ダ」

要因を探ってみたところ、この文字化け現象はどうやら基本ソフト(OS)のファイルシステムの違いに関係するようです。
参考までに、Windowsが導入しているファイルシステム「NTFC」に対し、MacOXが導入しているファイルシステムは「HFS Plus」です。双方のファイルシステムのUnicodeを正規化する過程(WindowsやLinuxはNFC方式が採用され、MacOXはNFD方式が採用されています)での形式に違いがあり、MacのUnicode(=NFD形式)で入力した文字はWindows環境へ横断すると濁点部分が分離するなど正しく情報を読み取れない現象が発生してしまうようです。

解消方法はいくつかあるようです。

▼解消方法
・転送時に文字コードの変換を行ってくれるサービス(2019年現在ではDropboxを推奨)があるので、MacOSからこれらのサービスを経由しWindowsへファイルを展開する。
・ファイルシステムに「FAT32」形式を採用しているフラッシュメモリーを経由させる

●まとめ
ファイル名やテキスト本文中に日本語を使用しない、などの対策は、現実的に有効な対策ではありません。
また両社(Microfoft社、Macintosh社)の基幹部分=OSのファイルシステムに関わる問題なので、今後バージョンアップによる事象の解消・改善の見込みが薄いように思えます。
そのため、現状で可能な対策は、必然的に人為的なものとなってしまいます。MacOS、Windows双方のユーザーはこういった事象が発生しうることを気に留めておき、ファイルを横断するケースでは極力ファイル名には濁点を使用を避ける、ファイル横断後には検証・確認作業を注意深く試みるべきでしょう。
意図せずファイル名に文字化けが発生した場合は、Dropboxやフラッシュメモリーを媒介してのファイルの展開をお試しください。