再び緊急事態宣言が発令され、まだまだリモートワーク&通販生活が続きそうな私。そうして通販で届く品々を眺めながら気がついたのは、ダンボールの印刷の多彩さです。
通販のダンボールって、ただの無地か、社名やブランドロゴが単色で入っているだけのイメージだったのですが、最近はカラフルなものやデザイン性の高いものも。ダンボール印刷が小ロット低価格になってきているからなのかもしれませんが、ダンボールの各面をうまく活用している会社がとても増えた気がしています。

では、どうせ捨ててしまう箱なのに、なぜコストをかけて印刷を追加するのでしょうか?
それはただの梱包材が、デザインすることで企業やブランドの広告としての機能も担うツールに変身するからだ!と思います。

通販のダンボールは、手元に届いた時に一番最初に目にとまるもの。
つまり、DM(ダイレクトメール)的にいうと外封筒と同じ役割です。
外封筒は、DMを届ける入れ物であると同時に、DMの第一印象を決める「DMの顔」。特にDMの場合、開封率は外封筒に左右されるといっても過言ではないとても重要なコンポーネントです。

通販の場合は、中身が購入物なので絶対開封します。じゃあ開封率なんて関係ないな~と一見思うかもしれませんが、やはり人は第一印象で様々なことを判断してしまうもの。印象がいいに越したことはありませんよね。最近の通販のダンボールにはそういった第一印象を良くする広告的な工夫がたくさん施されています。
そんななかでも、私が特に「これはDMと共通しているな!」と感じたダンボールのデザインがありました。

1つめは、箱を開きやすい工夫がされているもの。
ダンボールは梱包した荷物をこぼさず届けるために封がきっちりとされています。開封するためには、ガムテープを端から捲って剥がしたりハサミで切ったり…とかかる手間がちょっとした難点。その手間を軽減するハサミのいらない工夫や簡単に開封できる加工がされていると好感度が上がります。

2つめは、開封した中蓋部分にメッセージや仕掛け的なデザインがあるもの。
本命は中の購入物ですが、箱を開けた瞬間に目に入る中蓋部分に、購入の感謝を伝える簡単なメッセージや可愛らしいデザインが入ったものを見ると、やはり消費者としては印象が良くなるもの。通販の場合は購入の満足度を高め、また何かを購入してもいいかな…というリピーター獲得にも一役買っているかもしれません。

私たちが扱っているDMは、特に中身が商品でない分、開け方がわからない・綺麗に開かないといったちょっとした不満で、すぐに開封率が下がってしまうもの。できるだけ気軽に開封しやすい工夫を施したいですね。
また、中蓋部分のメッセージや仕掛けは、DMの場合だと外封筒を開封したすぐ内側などに仕掛けることが可能な技です。
これらは全て、中身以外のちょっとした工夫。ですが、その些細な好感が中身への興味へ繋がります。
多くの情報を同封できるメリットがありながらも、開封率で敬遠されがちな外封筒に入ったDMも、こういった少しの工夫やデザイン次第でより効果を高めることができるのだと身近なところから改めて学びました。