AIDAの法則と呼ばれる消費者の心理変容プロセスを表す用語がありますが、私は最近DMにおいて、このA=Attention(注目)の大切さを実感しています。

【AIDAの法則】
●A=Attention(注目)「これはなに?」
●I=Interest(興味)「ふむふむ」
●D=Desire(欲求)「ほしい」
●A=Action(行動)「買おう」

様々なビジネスに使えるこの法則ですが、DMはレスポンスなど顧客への行動喚起が目的です。また紙媒体であり折り方やレイアウトの融通もききやすいため、顧客を行動へと促すストーリー展開を演出する方法も様々な角度から検討できます。そのためこのAIDAの法則がぴったりと当てはまります。

しかし素敵な商品が載っていてもオファーがついていても読んでもらえなければ意味がない、AIDAのAが始まらなければストーリーも始まらない…。そう考えるとDMが届いたとき初見でいかに顧客の心をつかめるか?ということはとても重要です。

私の例になりますがコロナ禍で外出を控えるようになり、一歩も外へ出ない日もあります。マンションの一階の集合ポストへ郵便を取りにも行きません。その場合、次の日にポストを開けると大量の郵便やチラシやダイレクトメール…。「これ全部読むの?」という気持ちになります。その他にも手がいっぱい・忙しいなどの理由でチラッと見ただけでそのまま忘れて放置…ということも少なくありません。

ただ自宅に届くものを全く見ていないわけではなく、「○○保険会社」など重要とわかる郵便に関しては脳が判断しているのか企業ロゴを見ただけですぐに確認します。ダイレクトメールも企業がリストを持って発送してきているため、まったく自分に関係のないものは届きにくいのですが、それを読み続けるかどうかはそのDMの掴みにかかっていると思います。

【最近自宅にきたDMの例で掴まれたもの】
●三つ折りの一番最初の面に印象的なコピー(特に自分の事だ、と思うとより見てしまう傾向にある)
●フォーマルな封筒(ダイレクトメールの中でいい意味で浮いていた・読まないといけないのではと思ってしまった)

「○○保険会社」の郵便にも言えることですが、いかに「自分の事である・読むと得をする・読まないと損をする」と思ってもらえるかであり、顧客は自分に届く情報の取捨選択をしています。

●企業とコラボした人気キャラクターを目立つ場所に配置(ビジュアルのインパクト・コラボ商品の案内だったため購入検討)

他の郵便物やDMに埋もれないこと。特殊用紙などを使用すれば視覚以外でも目立ちます。

今回はA=Attention(注目)についてとなりましたが、AIDAの法則はDM制作時の構成や情報配置にも役立ちます。制作後のチェックなどにも活用し効果の高いDM制作を意識していきます。