ポリバレントというフレーズをご存知でしょうか?
これは、サッカー日本代表の、イビチャ・オシム元監督、西野朗現監督が選手の選考の際に使用していたフレーズです。

サッカーをよく見ていた私も言葉の語源はよく知らなかったのですが、意味を知りその発言の意味を納得しました。

サッカーでいうところのポリバレントとは複数ポジションをフレキシブルにこなせるプレーヤー、という意味だそうです。

実際、2018年のワールドカップ・ロシア大会においても本来ディフェンダーの選手が、オフェンシブなポジションに配置される、点を獲ることが役目のフォワードの選手が下がったポジションで献身的にディフェンスをする、ということがありました。

ポリバレント性の高い選手を選考するというのは、サッカー選手にはついて回る怪我や出場停止のリスク回避で本来起用したかった選手が出場できない場合に別の選手がポジションの枠を超えてカバーする、あるいはチーム戦術を考えた際に様々なフォーメーションに備えることが可能で、こういった選手を複数名抱えていることはチーム戦術にバリエーションをもたらす結果を期待する意図があるのだろうと思います。

企業の会社活動においても似たようなことがあると思います。
当人の病気、不慮の天災など交通機関がマヒして出社が叶わない、などよくあります。
特に少人数の会社組織ではそれぞれが代わりの効かない専門性の高い仕事に従事している場合もあり、こういったケースでは企業活動を継続するにあたって大打撃となることがあります。

それぞれの枠を超えて、別の業務に必要な技能を一定の水準まで身につけることは並大抵のことではありませんが、組織活動では各員が想定外のリスクを意識し、幅広いスキルを身に着け、有事に備えることも重要なのだろうと思います。こういった有事に備えるうえで組織としてのコミュニケーションも重要です。

仕事の内容に極端に制限を設けることなく、普段から幅広いスキルを習得できるよう心がけていきたいものです。