先日友人が制作した展示会のフライヤーが届きました。
見てみると、全体のデザインはともかく、ギャラリーの場所を示している地図がなんだか分かりにくい。
自分が知っている場所なのに、地図が間違っているわけでもないのに、なんだろうこの見難くて分かりにくい感じは…と思ったので原因を探してみました。

問題の地図はコチラ。

皆さんは、この地図を見てまず、どこを見るでしょうか。
これは展示会のフライヤーなので、おそらく一番に見るのは展示会場、つまりギャラリーの場所です。
この地図では中央に★がついており、ギャラリー名が飛び出しているので目につきやすい工夫がしてあります。
オリジナルで地図を制作する場合、大抵は目的地となる部分に★や大きな●など目立つ目印が使用されるので、ユーザもすんなりと見つけられるでしょう。Google Mapのようなしずくの逆さまを向いたような目印のデザインもよく見かけます。

次に見るのはおそらく最寄りの交通機関や近隣の建物など目印だと思います。
この地図では駅がどこにあるのか…一見、分かりにくいと感じませんか?
この場所の場合、地下鉄や阪急電車の駅も地下にあります。地上からは線路も駅も見えません。
しかし、だからといって地図上に記載しなくてもいいわけではなく、点線など隠れていることを含めて表記してあげたほうが良いと思います。
電鉄名も記載がされないまま駅名のみの記載も親切ではありません。デザインを重視するならばスタンダードな長方形に駅名を入れるタイプに限る必要はありませんが、駅であることのアピールはもう少し必要でしょう。

他にも、通りの線幅の差が曖昧なこと、通りの名前や目印のQ数が揃っていないこと、色味もグレースケールとはいえ単調でメリハリがないことも見にくいと感じる要因です。文字のQ数にルールを設け、通路の色と文字の色にもう少し差をつければより見やすく、すっきりとしたレイアウトになったのではないかと私は感じました。

友人は非デザイナー。趣味でアーティストとして絵画や時計などの制作を行っている人なので、普段は会社員として働いており、特にデザイナーとしての知識はありません。とはいえ、知識のあるデザイナーでも見た目を重視し過ぎると見難くなってしまうのはよくあることでしょう。
世の中にあるデザインにはある一定のルールがあります。デザインを重視することも重要ですが、ユーザーが普段見慣れているポイントはきちんと抑えてあげることが「わかりやすさ」には重要だと感じました。