紙媒体の活用方法はDM以外にも折込チラシとポスティングがあります。

今回は、紙のチラシを届ける手段として「折込広告」と「ポスティング」どのような違いがあるのかを考えたいと思います。

折込広告とポスティングのメリット・デメリット
折込広告とポスティングの効果を説明するときに、「自社がビジネスとして展開しているメディア」のメリットを強調して紹介している記事をよく見掛けます。
どちらかが優れている、ということは一概には言えません。業種や告知内容によって、どちらを使うべきかは変わってくるものです。
下記にポスティング・折込広告それぞれのメリット・デメリットをまとめてみました。

ポスティングと折込広告のメリット・デメリット
折込チラシによるチラシ配布
メリット⇒細かくエリアを区切ることができるが基本的には新聞販売店単位。
大量の枚数でも1日で配り切ることができる。シニアや、所得の高い世帯に情報を届けたい時に効率が良い。
信頼度が高い(シニアは新聞をよく読んでいるデータがあります。)
見ている側に習慣性がある。
デメリット⇒新聞をとっていない人には届かない。町丁ごとの厳密な配布分けはできない。
紙のチラシ以外は配布するのが難しい。
金額:B4サイズで1枚あたり3~5円くらい (配布する地区や数量によって変わってくる。)

ポスティングによるチラシ配布
メリット⇒細かくエリアを区切ることができる。冊子やマグネットやステッカーなども配れる。時間的制約がないなかで、できるだけ多くの世帯に配りたいという場合にも適している。
デメリット⇒1枚当たりの単価は折込より少し高い傾向がある。配布に時間が掛かる。配布を求められていないのでクレーム発生の可能性がある。天候により配布枚数に限りが出てくることがある。
金額:A4サイズで1枚あたり8~20円くらい (配布する場所の人口密度、期間や全体配布量によって変わってくる。)
配布の単価はポスティングの方が単価が高い傾向があります。

年明けのチラシを元旦に、大量に配布したいようであれば、ポスティングではなかなかできることではありません。
ただ、若い層に届けるとなると、新聞への折込広告だけでは、届けることが難しいのが現実です。
時期や告知内容によって、どちらで届けるべきかは変わってきます。

折込広告とポスティングの反響率
ある広告主が取った折込チラシとポスティング反響の参考数値です。
クーポン付のチラシを配布したときの反響の実例です。

外食店舗Aのチラシ配布実績
折込広告 10,000枚配布 サイズ:B4 オファー:5%OFFクーポン付 で配布
→回収枚数 49枚 クーポン回収率 0.49%

ポスティング 10,000枚配布 サイズ:A4 オファー:10%OFFクーポン付 で配布
→ 回収枚数 33枚 クーポン回収率 0.33%

上記、クーポンチラシ配布をしたお店は2つとも同じです。折込広告の方が効果が高いということを言いたいわけではありません。
配布の時期は違いますし、紙面で訴求している商品も違います。また、ポスティングと新聞折込では受け取っている層が違うわけで、来店している客層も折込チラシとポスティングでは違うはずです。

折込チラシを配る際には、そこに付いているクーポン利用をしたお客様に対してのケアをする事が重要だと思います。
せっかくチラシをきっかけに来店してもらっても、その場限りになってしまっては広告投資が生きてきません。
お店のサービスを気に入ってもらって継続的な来店が得られればそれが一番いいのですが、それをあと押しするようなケアも必ずセットで準備しておく必要があります。

一般的に新聞折込のレスポンスの参考値として、「0.3%」というようなことが言われています。
1,000枚配れば3人が反応する計算です。もちろん商材やオファーの見せ方でこの数値は大きく変わって来ます。

効果を検証することを怠らず、数値が下がってきたら手法を変えて、それをまた検証すること。
折込チラシをずっと配布していて、反響が下がってきたら、別の手段でチラシを届けるのも手ですし、紙面を変更してレスポンスを高める改善をしなければなりません。
一度実施してダメだった(と感じた)販促手法についても、何が良くなかったのかを数値的に検証して、効果を高めるための継続的な見直しをしていかなければなりません。

我々は制作会社ですが、作って終わりではなくクライアントからすれば作ってからが勝負になりますのでクライアントと協力しながら仕事を進めていくことが大切です。