制作に従事しているとクライアントから画像形式データを支給され、テキストを入力しなくてはならないなどのケースがままあります。
本来はテキスト形式で原稿を支給していただくことが望ましいですが、クライアントの原稿送付における環境や状況などの都合により叶わないこともあります。
昨今のOCRの技術はテキスト解析において長があり、入力作業における選択肢の一つとして導入を考えてみてもよいかと思い、手作業とOCR使用、双方のメリットとデメリットを考えてみました。
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【手作業入力のメリット】
・文章量が少ない原稿などのケースでは短時間で入力作業が終了する。

【OCRツール使用のメリット】
・文章量が多い原稿などのケースでも短時間で入力作業が終了し、他のクリエイティブな時間に充当できる。

【手作業入力のデメリット】
・文章量が多い原稿などのケースでは手間がかかり時間を要するうえ、誤った変換、入力ミスなど単純なヒューマンエラーが起こりうる。
・事後の校正作業は必須。

【OCRツール使用のデメリット】
・解像度の低い画像を使用した場合などに誤った変換が発生する。
・事後の校正が手入力時よりも必要。
・表組などでデザインされたテキストの判別が難しい。
・著しく悪筆な手書き文字などのテキストの判別が難しい。
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OCRツール導入にあたりその選択肢は以下のものが挙げられます。
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Adobe Acrobat
Adobe社のPDFを編集する有料ソフト。PDFファイルの文字情報を解析します。
こちらのソフトウェアのOCR機能を使用したことがあるのですが、元の原稿の解像度にも依存しますが、漢字や記号などは高い割合で誤った変換をするため、作業後の文書校正は必須です。

Google Drive
意外と知られていないのがGoogle Drive。Googleのフリーアカウントでも使用でき、jpg形式やpng形式などの画像データでもテキスト解析をし、Googleドライブでファイルを開くと画像のとっていたテキスト情報が取得できます。
表組みなどでデザインされたテキストは意図どおりに変換されませんが、枠にはまったデザインレイアウト内のテキストは高い精度で変換されます。
【参考】
https://webkikaku.co.jp/blog/webservices/googledrive-ocr/

各ソフトウェア開発ベンダーによる有料解析ソフト
【参考】
http://monomania.sblo.jp/article/55737163.html
使用実績がありませんため、コストに見合った効果があるのかは評価できません。

必ずしも使った方が良いというわけではなく、状況に応じ利用を選択すべきですが、ツールを有効活用することで無駄と思われる作業は可能な限り省力化し、貴重な時間を別の生産活動に充当していくべきでありましょう。