制作をしているときに、色やレイアウトと同じくらい気をつかうものがフォントです。
フォントは情報を正確に伝えて読ませる要素だけでなく、紙面全体のイメージを左右するからです。なのでDMなどでは読みにくいPOPなフォントを使用すると不利になりますし、印象を悪くしてしまう場合もあります。

以前から気を使ってはいたのですが、最近特に文字のみで構成した紙面デザインやタイトルデザインをする機会があり、「フォント=重要なデザイン要素」との認識を強めました。

フォントは代表的なものですと
●明朝系フォント:品の良い・真面目な印象
●ゴシック系フォント:力強い・安定感を与える印象
●丸ゴシック系フォント:柔らかい印象
などと言われます。

「ではなぜ明朝系フォントは品の良い・真面目な印象を与えるのだろう?」とフォント自体のデザイン要素を考えました。

文字の成り立ちなどは詳しくありませんが、例えば、上記の例だと
●「明朝」の線が細く、かつ、ハネの曲線部分のさりげなさが品の良い印象を与える
●「ゴシック」の全ての文字の太さが同じであるところに安定感を感じる
●「丸ゴシック」の角のとれた部分で柔らかい印象になる
と考えられます。

これはフォント以外のデザインでも同じルールです。
上品な感じにしたいと思ったら線は細く、柔らかい感じにしたければ丸のパターンなどを使います。

このようなルールを再確認することによって、よりそれぞれのフォントの持つデザイン要素が分類され選びやすくなると思います。

フォント選びはかなり好みの分かれるものです。ただ制作物として人に見てもらう以上はそのフォントが与えるイメージを正しく理解し、表現したいデザインテイストと合わせることで紙面の完成度は高くなります。
これからもいろいろ考えながら試していきたいと思います。