2018年も残すところ1週間となりました。この時期になるとお正月のパッケージデザインになった商品をみかけます。お正月に限らず、ハロウィンやクリスマスなど限定デザインものはたくさん発売されます。食べ物や飲み物に限らず、今年はハロウィンモチーフ柄のシャンプーなども見かけました。

もちろん中身はいつもと同じ商品であることが多いのですが、このパッケージの特別感と、なにより「今が買いどきです!」と語りかけてくる限定感でついつい買ってしまいます。「今だけの限定パッケージ」は消費者に買う理由を与えて購買意欲を高めるのだと思います。

一口に「お正月」と言ってもデザイン的に幅は広く、例えばお正月の日本酒などの「干支ボトル」では
・ボトル自体を猪の形に変形させて、平常時とまるっきり別の見た目になったもの
・いつものパッケージに赤やゴールドでラベルにイラストや文字を描き、スタンダードなわかりやすさを狙ったもの
・ガラス瓶に猪を浮き出させた、さりげないなおしゃれな感じのもの
など、ボトルひとつとっても各社の工夫は様々なので目で見ても楽しむことができます。

最近では季節の柄の商品だけでなく、「獺祭」が志を持った若手クリエイターとコラボレーションを果たすことを目的とした「DASSAI DESIGN AWARD」を実施し、化粧箱デザインを募集。最高賞を受賞したデザインは商品となって販売されるなど、単に「売るため」だけでなく、クリエイターを紹介できるようなものもあります。
また、獺祭は今年7月の西日本豪雨の被災地全体の復興支援として、獺祭と縁の深い「獺祭×島耕作ボトル」を販売しています。こちらは売上の一部が寄付されるしくみで、SNSでもよく見かけました。

このように発売される目的はいろいろですが、デザイナーとしても新しいデザインが出るのは楽しみであり、ハロウィンやお正月といった毎年のモチーフを各企業が今年はどのように新鮮にデザインしてくるかにも興味があります。次はバレンタインかと思いますが「ハート」「チョコレート」「リボン」以外でも何かないかな?と自分ならどうするかも考えたいと思います。