皆さんご存知かと思いますが先月に新紙幣の大凡のデザインが公開されました。
紙幣公開の時にまず話題になるのは、「誰が肖像になるのか?」ではないかと思います。
お札になる人物の選定は、前回の改札の時の考え方を踏まえて、「明治以降の文化人」となっており、
その上で、偽造紙幣の製造防止などの観点から
①なるべく精密な写真が手に入ること
②品格があり、お札にふさわしい肖像であること
③その人物が国民に親しまれ、広く知られていること
以上の3点が、主な選定基準だそうです。
それよりも私が気になったのは額面のフォントです。
新紙幣は各券種をより識別しやすくするため、表裏ともに額面数字が従来よりも大幅に大きくなっており、フォント(書体)の雰囲気も現在の紙幣とイメージが変わります。これまではどちらかというと縦線と横線の太さが異なり、止め・はねが意識された、明朝体寄りのフォント。
新紙幣イメージでは、ユニバーサルフォントが用いられ太さが均一な、ゴシック体寄りのフォントとなっています。
また、1万円札と1000円札とでは額面数字の「1」に若干の違いをもたせています。
従来の数字フォントで、漢数字が大きく掲載されていたほうが、紙幣の絵柄との相性も良く、格式高い感じだった、とも感じますが、新紙幣はより多くの人がわかりやすい読みやすいフォントになっています。これだけでも良いデザインとは何か?と考えさせられますし、いろんな点からデザインを考える必要があると感じます。
今回公開されたデザインはあくまでイメージとのこと。ネットなどでも賛否両論が巻き起こっていますが、最終的にフォントがどのようになるのかも気に掛けたいところです。