2018年12月に外務省から報道発表があり、いよいよ始まる東京オリンピック・パラリンピック開催を記念し、2020年の3月頃からパスポートのデザインが変更になるようです。
表紙には変更がないとの事ですが、査証欄はなんと、葛飾北斎の浮世絵「富嶽三十六景」。
査証欄の48ページに、見開きで浮世絵24作品が使用されるというのです。

そもそもなぜ、富嶽三十六景が採用されたのでしょうか。
※以下、外務省HPより抜粋しています。

「冨嶽三十六景」は世界的にも広く知られ世界遺産でもある富士山をメインモチーフとし、まさに日本を代表する浮世絵のひとつであることから採用しました、とあります。
他に桜やお正月など、日本の原風景も候補に挙がっていたそうです。

パスポートに葛飾北斎を採用するということで、今まで以上に日本という国を全面に押し出しています。
ページをめくる毎に違う絵柄が出て来るのはパスポートを使用する私達には楽しく、また他国の人たちにも日本をアピールできるのではないでしょうか。
私自身、海外旅行に行く予定は無いですが、このパスポートであれば是非持って置きたいと思わせる内容です。

また驚いた事に、緻密に描かれた富嶽三十六景・24種を査証欄に採用することで偽造防止の効果が期待できるそうです。

以前に「デザインとは見た目を作る・問題を解決すること」と書きましたが、今回のパスポートはその役割を果たしています。
デザイナーとしてどちらも忘れずに制作に制作を進めなければいけないと改めて感じました。