私は以前このブログに「制作したデザインを他のデザイナーに見せて意見を聞く」ことをしていると書きました。制作物をすぐ人に見せることができ、意見を聞くことができるのは、会社という人が集まる場所のメリットだと思います。
作業中に迷走するときはもちろんのこと、当初の目的と合っているか、ターゲットに合わせたデザインになっているかなど自分以外の視点はとても重要です。最近ではノンデザイナーにも意見をもらうこともあり、自分とまったく違う視点からの意見に驚くこともあります。

それとは反対に他者の制作物に意見を言う、修正を入れることもあります。
「なんかヘン」など、ふんわりした意見では言われたほうも困ってしまうので次の手順を踏むようにしています。

  1. 制作物を見て、修正したほうがよいと思うところを探す
     →制作物の目的、コンセプト・ターゲットの再確認
  2. どのように修正すればもっとよくなるか考える
     →・自分の頭の中のデザインのひきだしを探しに行く
      ・実際にMacを触って作業していないので、想像力を働かせてレイアウトやパーツなど修正案を脳内でシミュレーションしてみる
  3. それを相手にわかりやすくできるだけ具体的に伝える
     →アウトプット・言語化

一番悩むのは2番です。自分の頭の中にインプットされた情報の中から「こうやったらいいんじゃないか」と思うことを見つけられても、実際に修正後のデザインを見るとなんか違う…と思うことも。自分の作業中は慣れや感覚的なもので作業してしまい、とりあえず配置してみてしっくりこなかったら削除など、いろいろ試してみることができます。しかし、人の制作物に意見や修正をいれるときは実際にデータを触って試すことはできないため、かなり想像力を働かせる必要があり脳がフル回転しています。ときにはかなり時間がかかってしまうこともあります。

自分だけで作業が完結することもできる制作業務において、他者のデザインを見ることは、普段感覚的に作業していることを、自分の知識・スキルとして具体的な言語で蓄積するよい機会になっています。